現在、国立新美術館で催されているジャコメッティ展に、年長の子どもたちと行ってまいりました。
クローバーのアートプログラム講師:梅沢篤さんの解説を聞きながら、とても集中して鑑賞しました。
「なぜジャコメッティの彫刻作品はどれもすごく細いのか?
みんなはいつでも立っていられる?お腹が空いたら倒れちゃう。熱が出たら倒れちゃう。怪我をしたら倒れちゃう。
もう少し難しい話しをすると、経済が立ちゆかなくなってお金がなくなると倒れちゃう。社会性ってわかるかな?人と人との関係がうまくいかないと倒れちゃう。
みんなが立っていられるのは、色々なものを削ぎ落とすと本当に細く頼りない姿だということを表現しているんじゃないかとウメ先生は思うんだ。」
アートディレクター梅沢篤さんの話しを真剣に聞いて作品鑑賞に臨んだ年長10名。よく集中してジャコメッティのつくる彫刻や版画の世界に入り込みました。
なぜ、昔のアーティストたちは衣服が汚れるような制作の時でも服装をおしゃれに、時にはマフラーまでしてやっているのか?
なぜ、彫刻作品だけでなくその台の形にまでこだわってつくるのか?
などなどArtにまつわる面白い話しを沢山聞いた子どもたち。
そして最後に梅沢さんから
「途中で作品に触ってみたいって言った子がいたけど、触ってみたいと思えるのは自分にとってそれが素敵なものだと感じたから。他の誰が何を言おうと、素敵だと思うその心を大切に。
そして、少しつまらなかったと感じた子いる?今日はみんなで見たけど、大きくなって一人で見に来られるようになった時に、退屈だと感じればすぐに出てもいい。空を見てるほうがいいと思えば、すぐに出て空をみればいいんだ。また見たいと思えば、また連れてきてもらえばいい。自分がいいな思えるものを見つける心を大切にしてください。」
と、素敵なメッセージをいただきました。
みんな、またアートツアーに出かけようね。素敵なものを発見しようね!